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ものづくりについて

かもめ短編演劇祭@2017

   

各出場団体の感想まとめです。Twitterにつぶやいたものなので140字以内でぎゅっと。

第2回 神奈川かもめ短編演劇祭
2017年 3月2日(木)〜3月5日(日)
KAAT 神奈川芸術劇場 大スタジオ

全12団体+公開審査会。北海道から九州、台湾、韓国まで、さまざまな国の団体が観られました。(国が違えばなにが違うってハナシですが)

とくにプロの演劇家数人による公開講評が、ひじょーに面白い。演劇の視点だけで語らない、判断しない。ダンスの視点、戯曲の時点、演出の視点、コメディの視点、ドラマの視点、美術の視点……。とくに矢内原美邦さんによるダンスの視点と、小池れいさんによる美術家の視点での感想は、劇作家・演出家とは意見が違えども、作品の見方がまた変わる発見!

ただ、総じて疑問の残るお祭りでした。企画運営は難しい……でも行ってよかった。

<審査員>
小池れい(舞台美術家)
成井 豊(劇作家・演出家・演劇集団キャラメルボックス代表)
伴 一彦(脚本家)
矢内原美邦(劇作家・演出家・振付家・ダンサー・ニブロール主宰)
横内謙介(劇作家・演出家・扉座主宰・マグカルテーブルメンバー)
ラサール石井(演出家・俳優・マグカルテーブルメンバー)

 

かもめ短編演劇祭@KAAT

①シャカ力『オオカミ少年』(高知)
演劇らしい構成と演出で、想像力を刺激。役者さんの身体と声がしっかりしてて楽しい。全20分だしトップバッターなのでもう少しシンプルで笑えてもよかったかもだけど順番は選べず…。広いステージの使い方への気遣いもあり。かなり好き。

②日和合製作所 Co-coism『石屎森林』(台湾)
丁寧でとてもバランス良い。演劇的な謎も良く、装置も優しい印象。審査員から一人二役の切り替えがわかりにくいとコメント、でもその分かりにくさが良かった。二人のお互いへの感情・愛情、空気感がなにより素晴らしい!

③選抜戯曲チーム『あしたのこと』
ワンシチュエーションの脚本は、選抜も納得の微妙な繊細さを持つ。審査員コメントもあるように、真面目にやらなくても良かったかも。ビジュアルを重視するならとことん重視した方がいいし、そうでないならリアリティのある演技を続けた方が良い

④わんわんズ『恋はいつでも、レイアップ?』(北海道)
とにかくお馬鹿で良い。叫びすぎてて演技のメリハリはもったいないけれど、叫びすぎるからこそのお馬鹿感も◎。身体のキレが良くて、最後のバスケットボールが秀逸。ねらいなのか、開演前に寄せたコメントが効果的でした!

⑤ThE 2VS2『矛盾/全国女子校生選手権』(大阪)
渾身の二本立て。コント要素が強いけれど演劇要素あり。もっとドラマがあると見ごたえ増す!好みだけど、後半の作品を丁寧にドラマ仕立ての一本だけでやるとすごく良さそう。埼京線に乗り合わせた呈の人が関西弁なのは謎

⑥日穏 −bion−『観覧車』(東京)
よくできたワンシチュエーション。結末は予測できるけれど、丁寧だったのであまり気にならず。ふだん演劇を観ない人にぜひ。ダサ女を演じていた方が、終演後は綺麗なお姉さんでビックリ!演劇的にもう一捻りあると、ものすごい作品になりそうな予感

⑦Gin’s Bar『イーハトーヴの雪』(仙台)
誰もがなにかの思いを持っている震災について。優しく誠実で、上演されることに感謝。演劇としても丁寧で、美術が良い。声も素敵。声のトーンを変えるところでは、アタックでなくクレシェンドにすれば相当に深みが増すのでは。

⑧劇団名作トウモロコシ畑『時計のいた場所』(韓国)
急きょ代役とのことで、残念ですが、好感の持てる演技。コンセプトに寄ってしまった感もあるけれど、ビジュアルが美しく、浸るにはいいのかな。韓国ならではの共通認識や意味がありそうな気がして、とても知りたい。

⑨ブルーエゴナク『あるはなし』(九州)
昨年と脚本が変化。ベースは同じく、優しさと厳しさあふれる愛しい脚本。昨年より熟したからか、男性二人は逆の方が良い違和感がうまれたような。ビジュアルセンスがとても良く作品を創り込む力が凄いので、長編を観てみたいな

⑩東海連合『そして、彼女は』(東海)
審査員コメントと同じく、脚本としては喋りすぎだけれど、舞台にするならありかも。どこまで狙いなのか…!?ドラマがパフォーマンスになっていたので、演劇というよりショウの印象も?勢いと体力と潔さのなせる技。ある意味、参りました!

⑪コムたんたん『月にはホクロ』(広島)
雰囲気とイメージが美しい。それが小説的でもあるので、緻密さや意義付けなど客観性が加われば、唯一無二の演劇世界ができるかも!?小道具と衣装と照明のバランスがまた綺麗で心地よい。ふたりの感情がもう少し明確になれば演じやすそう

⑫チリアクターズ『しらずのうちに』(小田原)
今回の優勝!好みわかれそうだけも、表情が豊かな擬人化はそれだけで笑える。人間ドラマもそこそこに人間と歯とのドラマがスピーディに繰り広げられてテンポいい。広く舞台を使うなど、役者さんの思い切りの良さもいいふうに

 

■結果発表■

<かもめ賞>
神奈川地区代表 チリアクターズ「しらずのうちに」

<戯曲賞>
岩瀬晶子(東京地区代表 日穏 −bion−「観覧車」)

<演出賞>
洪 千涵(台湾代表 明日和合製作所 Co-coism「石屎森林 Concrete Jungle」)

<俳優賞>
岩瀬晶子(東京地区代表 日穏 −bion−「観覧車」)

<観客賞>
神奈川地区代表 チリアクターズ「しらずのうちに」>

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